【連載/LIFE-】第8回:人生の半分を簡単に取り戻す方法

(by 葛西祝) 今回はとても簡単に人生の半分を取り戻す方法について教えましょう。前置きしますと、金銭や健康といったものを取り戻すものではないです。もしご期待したら申し訳ありません。 さて、人生の半分っていつだと思いますか? 40歳? 平均寿命を半分に割った結果ですね。じゃあ30代? そう単純じゃあ […]

【エッセイ】シュレーディンガーの彼

(by こばやしななこ) トイレのドアを開けるとき「中に誰か入っているかも」という思いが頭をよぎる。「同居人が入っているかも」という意味ではない。「知らない誰かが、そこに隠れているかも」という意味だ。 トイレだけじゃない。 窓の外を見るときにはベランダに誰かいるんじゃないかと思うし、玄関のドアを開け […]

【映画レビュー】『ブレイブー群青戦記ー』~誰しもに生きてほしいと願う相手がいて、生きてほしいと願われる相手がいる

(by 碧月はる) 学生時代、勉強漬けの毎日にほとほと嫌気がさしていた。 そんななかでも好きな教科が二つだけあり、それが歴史と古典だった。これらの教科に何故惹かれるのか、当時はわからなかった。ただ単純に、知りたいと思っていた。昔の人々がどのように暮らし、どのようなことを考えていたのか。現代に脈々と受 […]

【この一冊】『カラオケ行こ!』は、寿司ネタでいうなら炙りえんがわのようなマンガだ

(by 安藤エヌ) 突然だが、私は腐女子(ふじょし)だ。 腐女子とはいわばネット用語の一種で、男同士の恋愛が描かれた作品を好む女性、という意味がある。昨今ではオタクカルチャーにおいてもジェンダーの価値観が捉えられ、男同士の恋愛(ボーイズラブ)を嗜む女子に「腐っている」という呼称をつけることに異議を唱 […]

【エッセイ】「似た者夫婦」でない私たちにとって大切な唯一のこと

(by みくりや佐代子) コロナ感染症拡大の影響で気軽な外出もはばかられるようになり、それならばと思い切って遠出をすることになった。車で一時間、街の外れまで家族でドライブ。川沿いの道を車は進んでいく。道幅が狭く対向車が近い。 「この道、ガードレールつけてほしいよね」 不満げなわたしの言葉に夫はフフと […]

【エッセイ】さようなら、ラーメンズ〜衝撃をうけた読書対決のこと〜

(by こばやしななこ) ラーメンズの小林賢太郎氏が、パフォーマーとしての活動を引退した。 ラーメンズといえば、多摩美術大学で出会った小林賢太郎氏と片桐仁氏が組んだコントユニットである。もしこれを読んでいるあなたが彼らについて知らないなら、YouTubeで公式アカウントがコント動画をたくさんアップし […]

【エッセイ】名前のない物語

(by 碧月はる) 先月、離婚をした。気持ちを新たに新天地での生活を送るべく、引っ越しを決めた。 引越しまでに必要なタスクを紙に書きだし、一つ一つクリアしては印を付ける。そんな日々を過ごしている。離婚に伴う手続きと並行して行わなければならないため、細々とした作業が尽きない。それでも苗字を変えない選択 […]

【エッセイ】「可愛くなりたい」の病気には処方箋があった。コンプレックスと戦う全ての人へ

(by すなくじら) 私はたぶん、現在進行形で「可愛い」の病気にかかっている。可愛いは正義だ。顔が可愛ければ、なんでも許される。多少男癖が悪くたって、美人のあの子は「でも可愛いから」で許される。“顔は変えられないけれど、性格は変えられる”は、ほんとうは真逆。顔は今の時代、整形でもメイクでも変えられる […]

【名画再訪】『スイス・アーミー・マン』~放屁に誘われる、めくるめく哲学の世界〜

(by 安藤エヌ) 人類にとって「人前で放屁をしない」というのは永遠の課題のひとつであるが、一体人類はいつから人前で放屁をしなくなったのか。 なぜ突然このような議題を持ち出してきたのかというと、映画『スイス・アーミー・マン』を観たからだ。この出だしを読んだだけでは本作がどんな映画なのか全くもって想像 […]

【番組レビュー】『猫イジメに断固NO!: 虐待動画の犯人を追え』

(by 隷蔵庫)(注:本記事では一部、番組の結末に触れています。) 1 これは、カナダで起きた実在の事件を取り扱った、Netflix限定ドキュメンタリーである。 最初に一つだけ!鑑賞前に元ネタを検索しないほうがいい。 色々な意味で。できればこのレビューも読まずに鑑賞した方がいいと思う。しかし、とりあ […]

【映画レビュー】『花束みたいな恋をした』~あまりに静かな恋と暮らしに「花束」の新たな意味を知る

(by みくりや佐代子)(注:本記事では一部、映画の結末に触れています。) 映画『花束みたいな恋をした』。2015年の東京を舞台にした、大学生カップルの恋愛の軌跡。人気俳優の菅田将暉と有村架純が主演をつとめる上、坂元裕二が脚本を手掛けたとあれば飛びついた方も多くいるのではないだろうか。 私もそのうち […]

【名画再訪】『ジョゼと虎と魚たち』~人は脆く、それでいて案外と強い

(by 碧月はる) 先日、離婚をした。昼過ぎに手続きを終え、別居先のアパートに帰り着いてからの数時間、抜け殻のように布団に横たわっていた。様々な感情が自身の内側を支配していくのを他人事のように感じながら、ぼうっと天井を見上げる。真っ白な壁紙がぼやけていく。気が付いたら、随分長いこと眠っていた。 むく […]

【名画再訪】嘘つきでいい。だって、わたしは「BIG FISH 」を信じているから。

(by すなくじら) 「ビッグ・フィッシュ、そいつは決して釣れないアバラマの怪魚。父さんはお前が生まれた日、とうとうそいつを捕まえた--」  サンタクロースを信じなくなったのは、いつからだろう。遊園地を歩く、風船を持った動物たちの“中身”を知ったのは?スマートフォンを片手に、カチコチの満員 […]

【エッセイ】勝手に輪になる~生き延びよ、エンタメに生かさるる者たち~

(by みくりや佐代子) 日頃から文章を書いている人間だけど「物書き以外の何らかに成りたい」と思ったのは一度や二度じゃない。それは、世に溢れる文章の中で「この人、好きやなあ」「この人、天才やんけ」と思うものを見つけた時、その文末にある「肩書き」に頬をビターンと叩かれるからである。 好きな書き手がいる […]

【お仕事エッセイ】字幕とコロナとファンレター

(by 岩辺いずみ/字幕翻訳者) コロナ禍で飲み歩けない日々が続く。つらい。 字幕翻訳の仕事はパソコンがあればどこでもできるし、吹き替え翻訳のように収録に立ち会うこともない。メールで受注し、担当者とネットで素材をやり取りし、メールで納品。作品によって打ち合わせやシミュレーション(スタジオなどで字幕を […]

【エッセイ】私の世界には音がない。

(by 蛙田アメコ) 「iPhoneで音楽流せるから、どうぞ」 友人の車の助手席に乗っているときに、そう言われてコードを手渡された。虚を突かれて黙り込んでしまった。私のiPhoneには音楽が入っていない。Kindleには何百冊もコミックや書籍が入っているけれど、Musicには1曲も音楽が入ってなかっ […]

【エッセイ】21歳、キャバクラの防音扉を開けて、今私はここにいる

(by 翳目) 21歳の頃、私はフリーターだった。 専門学校を二年次の序盤で中退し、昼間はコンビニ店員、夜は都内のキャバクラで稼ぎを得る「キャバ嬢」として働いていた。キャバクラで働いていた、と言うと多くの人が意外そうな顔をする(し、自分でもよく働いていたなと感心する)が、夕方までコンビニで働き、夜は […]

【映画レビュー】『ザ・プロム』〜今を生きる人すべてを祝福する~

(by 安藤エヌ) 年が明け、世界中で未曾有の危機を招いたコロナウイルスはまだなお猛威をふるい、年始から緊急事態宣言が発令されるに至った今日。映画における発信の仕方も以前とは違う様相を示し始めており、大手を始めとした映画配給会社が「ネット配信のみで映画を公開する」というスタンスを取り始めた。 今回、 […]

【映画エッセイ】『えんとつ町のプペル』を観に行ったら息子の身長がちょっと伸びた。

(by みくりや佐代子) 「鬼滅とプぺルいつ行く?」 話題の映画「えんとつ町のプぺル」は、ひとりで身軽に観に行こうと思っていた。 ただ対象年齢が幅広いと知ったので、それならばと小学3年生の息子と6歳の娘にも声をかけてみることにした。すると夫からも「俺も行きたいな」と意外な返答が返ってきたので、結局プ […]

【映画レビュー】『ソウルフル・ワールド』〜私たちただ生きているだけで十分じゃない?〜

(by こばやしななこ) わわわ。ピクサーの新作映画『ソウルフル・ワールド』が良すぎて、感極まっている。 『ソウルフル・ワールド』は新型コロナウィルスの影響を受けて劇場公開が中止され、去年の12月25日にディズニー+で独占配信された。正直、最高の作品がしかるべき環境で上映されないのは、あまりにもった […]

【この一曲】星野源の音楽が星野源のものでありますように〜星野源“うちで踊ろう”

(by 満島エリオ) 2020年大晦日。初の無観客開催となった「第71回NHK紅白歌合戦」で、何組かのアーティストのパフォーマンスが高い注目を集めた。星野源の“うちで踊ろう(大晦日)”もその一つだ。 画面の中に現れた星野源は、いつものあの笑顔で「ニッポン!」と手を振り、歌った。それを見て私は、息が詰 […]

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