この一曲

【この一冊】『カラオケ行こ!』は、寿司ネタでいうなら炙りえんがわのようなマンガだ

(by 安藤エヌ) 突然だが、私は腐女子(ふじょし)だ。 腐女子とはいわばネット用語の一種で、男同士の恋愛が描かれた作品を好む女性、という意味がある。昨今ではオタクカルチャーにおいてもジェンダーの価値観が捉えられ、男同士の恋愛(ボーイズラブ)を嗜む女子に「腐っている」という呼称をつけることに異議を唱 […]

【この一曲】星野源の音楽が星野源のものでありますように〜星野源“うちで踊ろう”

(by 満島エリオ) 2020年大晦日。初の無観客開催となった「第71回NHK紅白歌合戦」で、何組かのアーティストのパフォーマンスが高い注目を集めた。星野源の“うちで踊ろう(大晦日)”もその一つだ。 画面の中に現れた星野源は、いつものあの笑顔で「ニッポン!」と手を振り、歌った。それを見て私は、息が詰 […]

【この一曲】未来から過去へ、花を抱えて会いに行く――米津玄師“パプリカ”

(by 満島エリオ) “パプリカ”。2018年の夏にリリースされるなり話題となり、子どもたちにも大ウケ、社会現象化したこの曲を私が初めて聴いたのは、割と遅い方だったのではないかと思う。あまりにも大流行りしたものに対して、天邪鬼の私は「別に無理に聴かなくてもいいですし?」と敬遠してしまう悪癖がある。 […]

【この一曲】天才になれなかったすべての私たちの余生に捧ぐ--ヨルシカ“八月、某、月明かり”

(by 満島エリオ) 25歳になったら死のうと思っていた。そればかり考えながら生きていた時期がある。 * ものごころついた時から、将来の夢は「小説家になる」だった。自分だけの物語を空想しては、それを一生懸命ノートに書き記した。多くの子どもが一度は通る道だ。 中学生の時、綿矢りさが最年少で芥川賞を受賞 […]

【この一曲】サンボマスター“そのぬくもりに用がある”に新たな愛を知る

(by みくりや佐代子) 「涙流れて愛が生まれる」とは一体なんだろう。初めてその曲を聴いた時は、メロディラインに心躍るものの歌詞がピンと来なかった。だって「愛を失って涙が流れる」のが一般的のはず。涙が流れるのはたいてい、何かに負けた時や何かをなくした時、何かの壁にぶつかった時なのに。 ひどく揉めて別 […]

【この一曲】フジファブリック“赤黄色の金木犀” 〜終わってしまった残りの月〜

(by 満島エリオ) フジファブリックの“赤黄色の金木犀”を聴くたびに思い出す人がいる。 1歳年上の、バイト先の先輩。いい人だったけれど、いかにもきゃぴきゃぴしている感じが、地味な私には少し苦手だった。大学を卒業した後彼女は地元に帰り、もう会うことはないだろうと思っていた。 それから1年ほど経った頃 […]

【この一曲】the pillowsの“ハイブリッドレインボウ”と一緒に、いつか選ばれる明日を待つ

(by 満島エリオ) BUMP OF CHICKENが“ハイブリッドレインボウ”という曲を歌っていると知った時、「あれ?」と思った。バンプっ子の私は彼らの出したCDを全て網羅していたはずなのに、その曲を知らなかったからだ。一体なんだこれは、と調べて、それが『シンクロナイズド・ロッカーズ』というトリビ […]

【この一曲】東京事変“私生活” 〜私を前へと歩かせ続ける遠くのあなたへ〜

(by 満島エリオ) ≪酸素と海とガソリンと/沢山の気遣いを浪費している≫このフレーズを耳にしただけで、わかる人はきっと胸をつかれる思いがするだろう。 東京事変、“私生活”。私もまた、この曲を何度聴き、何度背中を押されてきただろうか。 ≪酸素と海とガソリンと/沢山の気遣いを浪費して≫≪行ったり来たり […]

【この一曲】死すら歌の力に変えてしまうフレディの凄みに総毛立つ、Queen“The Show Must Go On”

(by とら猫) 一番好きなクイーンの曲を選べ、という問いは自分にとって、一番好きなビートルズの曲を選べ、という問いと同じくらい即答するのが難しい。 フレディに敬意を表するのであれば、「狂気と天才は紙一重」の凄みを体現するソングライティング能力に度肝を抜かれる“March of the Black […]

【この一曲】“地獄でなぜ悪い”が垣間見せた、星野源というエンターテイナーの魂

(by 満島エリオ) 今やすっかり国民的アーティストとなった星野源。 作詞作曲歌唱はもとより、ダンスも踊れる、演技もできる、ギターをはじめ多数の楽器を演奏できて、しゃべりも達者な上に文筆業までこなす。マルチというか、ここまでくるともはや無敵だ。 日本の音楽のトップを牽引する一人となり、もはやこの国で […]

【この一曲】イントロだけで世界を制したU2“Where the Streets Have No Name”

(by とら猫) “Where the Streets Have No Name”のイントロを聴くと、今すぐ駆け出したくなる。これはもうボタンを見ると押したくなる、釣鐘を見ると撞きたくなる、反町の駅を通り過ぎるとポイズンと呟きたくなるのと同じくらい、人間心理の奥深くに組み込まれている衝動であって、た […]

【この一曲】BUMP OF CHICKENの“ベル”が掬いあげる、日常の中の絶望と救い

(by 満島エリオ) 小学生のある年の夏休み、私はそのバンドと出会った。 母がツタヤで借りてきた『jupiter』という名前のそのアルバムを、当時現役だったカセットテープに落として、文字通り擦り切れるほど繰り返し聴いた。歌詞も曲順も全部覚えた。私の音楽は彼らから始まっていて、そこから色々なアーティス […]