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【映画レビュー】『空白』〜運命の行き着く果てにある光〜
(by とら猫) 命は重い。 なぜかというと、命は取り替えがきかないからだ。盗まれたものは買い直せばいいし、壊されたものは修理すればいい。けれど命だけは何をもって... -
【映画レビュー】『キネマの神様』~創り手たちの想いをのせて、スクリーンから飛び出すように神様が手を伸ばす
(by 碧月はる)2020年、日本映画史を彩る松竹映画は100周年を迎えた。大きな節目を記念して制作された作品『キネマの神様』。こちらの作品は、コロナウイルスによるパ... -
【映画レビュー】“今”を特別にしてくれる傑作『イン・ザ・ハイツ』 ~ミュージカル映画って、いいなぁ〜
(by 安藤エヌ) 8月某日、私は非常にくさくさしていた。 仕事の悩みが堂々巡りになりつつあったのと、コロナ禍で友達と会う機会も少なくなってストレスを発散すること... -
【名画再訪】「愛がなんだ」と吐き捨てるように言ったあの子へ
愛がなんだ。愛がどうした。そう言えるだけの威勢があるならばいい。他人がどう言おうと自分の差し出すこれこそが愛なのだと、言い切れるほどの意地があるならばいい。... -
【名画再訪】『アヒルと鴨のコインロッカー』~答えは風に吹かれている〜
(by 碧月はる)世界的に著名なミュージシャンである、ボブ・ディラン。彼は「音楽の神さま」と言われている。彼の存在を知ったのは、20代後半の頃。とある映画のなかで... -
【名画再訪】『南瓜とマヨネーズ』~迷子だった私の耳に届いた優しさの道しるべ~
(by 遠山エイコ) 曖昧な物語が好きだ。悪を懲らしめて正義が勝つとか、恋をして駆け引きをした先の結婚とか、物語に明確な結末はつきものだけれど、エンドロールまで... -
【名画再訪】映画と脚本はバディのような関係だ~映画『グリーンブック』を観て
(by 安藤エヌ) 久しぶりに面白い映画を観た。面白い、の定義は人それぞれ違うと思うが、私の場合、面白いと感じる映画には共通点がある。映画のシナリオを担う筋がし... -
【映画エッセイ】『ノマドランド』に、キヨちゃんがいるような気がした。
(by こばやしななこ) なんて美しいんだろう。 観ている間、何度もそう思った。 マジックアワーのブルーとオレンジとピンクが淡く溶けこんだ空を背景に平原をファーン... -
【映画レビュー】『街の上で』が描き出す夢の終着駅、安らぎの下北沢。
(by すなくじら) お気に入りのスニーカーの靴紐を結び、古びたアパートのドアを閉める。キィと情けない音が周囲に響いて、白い陽の光が目に染みた。 わたしの母は一人... -
【映画レビュー】『Mank/マンク』〜せっかくNetflixに登録してるなら観て!という話〜
(by こばやしななこ)デヴィッド・フィンチャー監督のオリジナル長編映画『Mank/マンク』が昨年12月からNetflixで配信されている。マンキーウィッツ(通称マンク)とい... -
【名画再訪】太ってしまった私と、映画『ヘアスプレー』~トレイシーに教わった「人生の楽しみ方」
(by 安藤エヌ)コロナのおかげで(せいで?)激太りしてしまった。ぽっちゃりとした頬、たるんだお腹。去年の夏に一念発起して有酸素運動と食事制限をしたものの、思う... -
【名画再訪】『ドント・ウォーリー』〜あんたの自己憐憫に一言いわせて〜
(by こばやしななこ) 「そんな疲れた歩き方をしても誰も同情しませんよ。」 高校の部活帰り、商店街の本屋で立ち読みした本の一節にグサっと心をえぐられた。疲れると... -
【映画レビュー】『ブレイブー群青戦記ー』~誰しもに生きてほしいと願う相手がいて、生きてほしいと願われる相手がいる
(by 碧月はる) 学生時代、勉強漬けの毎日にほとほと嫌気がさしていた。そんななかでも好きな教科が二つだけあり、それが歴史と古典だった。これらの教科に何故惹かれ... -
【名画再訪】『スイス・アーミー・マン』~放屁に誘われる、めくるめく哲学の世界〜
(by 安藤エヌ) 人類にとって「人前で放屁をしない」というのは永遠の課題のひとつであるが、一体人類はいつから人前で放屁をしなくなったのか。 なぜ突然このような議... -
【番組レビュー】『猫イジメに断固NO!: 虐待動画の犯人を追え』
(by 隷蔵庫)(注:本記事では一部、番組の結末に触れています。) 1 これは、カナダで起きた実在の事件を取り扱った、Netflix限定ドキュメンタリーである。 最初に一... -
【映画レビュー】『花束みたいな恋をした』~あまりに静かな恋と暮らしに「花束」の新たな意味を知る
(注:本記事では一部、映画の結末に触れています。)映画『花束みたいな恋をした』。2015年の東京を舞台にした、大学生カップルの恋愛の軌跡。人気俳優の菅田将暉と有... -
【名画再訪】嘘つきでいい。だって、わたしは「BIG FISH 」を信じているから。
(by すなくじら) 「ビッグ・フィッシュ、そいつは決して釣れないアバラマの怪魚。父さんはお前が生まれた日、とうとうそいつを捕まえた--」 サンタクロースを... -
【映画レビュー】『ザ・プロム』〜今を生きる人すべてを祝福する~
(by 安藤エヌ) 年が明け、世界中で未曾有の危機を招いたコロナウイルスはまだなお猛威をふるい、年始から緊急事態宣言が発令されるに至った今日。映画における発信の... -
【映画エッセイ】『えんとつ町のプペル』を観に行ったら息子の身長がちょっと伸びた。
「鬼滅とプぺルいつ行く?」 話題の映画「えんとつ町のプぺル」は、ひとりで身軽に観に行こうと思っていた。 ただ対象年齢が幅広いと知ったので、それならばと小学3年生... -
【映画レビュー】『ソウルフル・ワールド』〜私たちただ生きているだけで十分じゃない?〜
(by こばやしななこ) わわわ。ピクサーの新作映画『ソウルフル・ワールド』が良すぎて、感極まっている。 『ソウルフル・ワールド』は新型コロナウィルスの影響を受け... -
【ノベルゲームの夕べ】ファミコン探偵倶楽部 PARTII うしろに立つ少女(SFC)
(by シェループ) 文字を読み進めるゲームの何が面白いんだ? 『ファミコン探偵倶楽部 PARTII うしろに立つ少女』を遊ぶ前までの私は、アドベンチャーゲームに対して懐... -
【ノベルゲームの夕べ】『かまいたちの夜』は、あの時、確かに“ゲーム”だった
(by カワチ) “BadCats Weekly”読者のみなさん、こんにちは! ゲームライターのカワチです。編集長のとら猫さんに「うちで書かんか。うちはええでー。うちは実力主義... -
【映画レビュー】『羅小黒戦記』を観て~人間を憎みきれなかった妖精、風息に感じたやるせなさを考える〜
(by 安藤エヌ) やるせなさ、という感情について考えることが好きだ。心が猛烈に締め付けられ、いてもたってもいられなくなる。なぜか。大抵はその「やるせなさ」は、... -
【ホラーの嗜み】最恐映画『ヘレディタリー/継承』に怖がりラノベ作家が挑んだ話
(by 蛙田アメコ) ホラー映画がダメだ。なぜなら怖いから。「物書きたるもの、なんでもインプットしなくちゃね!」という志を一応持ってはいるものの、もうマジで無理... -
【映画レビュー】劇場版『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』~人々の小さな営みは、すべてが歴史になる~
(by 蛙田アメコ) 劇場版『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』。アニメシリーズから始まった、手紙の代筆をする女性――自動書記人形《ドール》として生きる元少女兵ヴ... -
【名画再訪】『エターナル・サンシャイン』を観ておセンチに泣く夜
(by こばやしななこ) センチメンタルになって泣きたい夜がある。私がもっと美人なら、こうゆう感情にはならないのだろうか。とにかくそんな夜には『エターナル・サン... -
【推しの一作】あなたの生きる世界は本当にノンフィクションですか?~真下みこと著『#柚莉愛とかくれんぼ』〜
想像はフィクションである。想像と実際は別物である。けれど真下みこと著「#柚莉愛とかくれんぼ」は小説でありフィクションであり、現実である。「矛盾しているじゃない... -
【エッセイ】『ル・ポールのドラァグレース』〜批判を受け止めるための自尊心〜
(by こばやしななこ) 批判を受けとめることの難しさについて、考えている。 なぜそんなことを考えているのかといえば、数日前に日本配信が始まったアメリカの人気コン... -
【この一曲】天才になれなかったすべての私たちの余生に捧ぐ--ヨルシカ“八月、某、月明かり”
25歳になったら死のうと思っていた。そればかり考えながら生きていた時期がある。 * ものごころついた時から、将来の夢は「小説家になる」だった。自分だけの物語を空... -
【名画再訪】『永い言い訳』〜どうしようもない大人たちよ、時には振り絞るように泣け〜
正しい母親像、正しい父親像についてこの頃よく考えている。 何をもって正しいというのかはっきりとした定めがないこの概念は、辞書を引けどネットを彷徨えどそれらしい...