~気になるあのキャラクター:ジャッジくん(スプラトゥーン)~

ゲームというものは、常に現実では味わえぬ遊びや冒険、戦いを体験させてくれる。
同時に、その作品世界で生きる様々なキャラクターと出会わせてくれる。

得意のジャンプで山あり谷ありの冒険を繰り広げる配管工。
悪の天才科学者の野望を阻止するため戦う青いロボット。
父の後を継いで勇者になった少年。

いずれも主人公格だが、悪役、ヒロイン、脇役と言ったポジションにおいても、多くのキャラクター達と出会っては、各々が活躍する様子をゲームを通して見てきた。

そんなキャラクター達の中には「なんだこいつ。」と、大きな関心を寄せてしまう存在がいる。名前が変、おかしな発言をする、可愛いのか可愛くないのか曖昧な容姿をしているなど、特徴は様々だ。ただ、そういうキャラクターに限って忘れるに忘れられないほど、強烈な印象が残る。

比較的昨今のゲームで、その例に当たるキャラクターと言えば「ジャッジくん」。2015年、任天堂からWiiU用ゲームソフトとして発売され、大ヒットを記録した新感覚の対戦型アクションシューティング『スプラトゥーン』に登場する審判役の猫である。

『スプラトゥーン』は人の姿に変身できるイカこと「インクリング」、タコの「オクタリアン」、そしてエビにクラゲ、ウニなどの海洋生物達が社会生活を営む世界が舞台となっている。

そんな中で唯一の哺乳類がジャッジくんである。

初めてその姿を見た時、私の頭はツッコミ祭りになった。

なにゆえ猫。
なんでサスペンダー付きパンツ履いて、蝶ネクタイ付けてるの。
尻尾が矢印なの。
二足で立ってるの。
てか、目つき悪ッ!

当の『スプラトゥーン』も革新的なゲームシステム、大分久々の任天堂完全新作ということもあって、大きな関心を抱いた。だが、それに並んで私に興味を持たせたのはジャッジくんだった。なんだあの猫、なんで猫、と。

実際にゲームで会ってみると、ますますもって「なんだこいつ」だった。
バトルの勝敗を瞬時に見分ける判断力もさることながら、ゲーム中は基本、起きてない。広場にある座布団の上でグースカいびきを立て、半目で寝ている……かと思いきや、時々腹を掻く。話しかければ、テレパシーでバトルのアドバイスをし、「チョーシ」の状態と勝利数に応じてお金、装備のカスタマイズに必要な「スーパーサザエ」をくれる。

そして、「フェス」なるお祭りイベントになると起きて座布団の上で踊る。もちろん、二足歩行の姿で。話しかけた時の反応は寝ている時と変わらないが、その場から動くこともなく、休みもせずピョンピョンし続けるのだ。祭りだけあって。

ホントになんだこの猫、だ。出番は限られているのに、一挙一動が気になってしまう。お世辞にも可愛いとは言いがたい容姿なのに注目してしまう。気付いた頃にはゲームを遊ぶ際、決まって広場で寝ている彼を見に行くのが習慣になってしまった。

ついにはグッズのぬいぐるみをS、Mサイズ共に買ってしまう始末である。こちらは普通に起きている状態だ。だが、ぬいぐるみだから何を考えているかはサッパリだし、テレパシーを送ることもない(送ってきたら怖いよ!)。元々の容姿もあって、威圧感も抜群だ。

後にNintendo Switchで発売された続編『スプラトゥーン2』でも彼は続投し、今度は謎の小さいジャッジくんこと「コジャッジくん」が登場。さらに鮭をご飯にしているなどの新事実が明かされた。おまけに任天堂のWEBサイトにおいて、登場人物達皆を「おいしそう」とか思っていないことも判明。「なんだこいつ」ぶりに拍車がかかっている。

なんなのだろう、この猫。別に可愛いという感情を持っている訳ではない。それにゲーム本編では一人用の「ヒーローモード」において、唯一の哺乳類になった経緯、飼い主のことについて明かされるから、完全に謎の存在という訳でもない。

それでも、気になる。近くで見ていたい気持ちにさせられる。写真に見切れる形で登場させたくなる。街中で歩き回っている所を想像したくなる。

何故、こんなにも気になってしまうのか。その答えは多分、永遠に出ず……私はこれからも気になる猫のまま関心を持ち続けるのかもしれない。本当に任天堂、謎めいたキャラクターを生み出しおってと思う。そして今宵もまた、彼はコジャッジくんと共にバトルの審判を下す。広場で眠りこける。自室でぬいぐるみの姿のまま威圧感を発する。インクリング達を「おいしそう」と思い続ける。

ホントにもう、なんなの君は。

おお、ジャッジよ。

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© Nintendo
ゲーム『スプラトゥーン2』公式ページ

 

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