2019年9月

【エッセイ】完璧主義とわたし

(by 冬日さつき) 結婚式が終わったあと、「この先もっと自分のことを好きになれたら、いつかもう一度ウエディングドレスを着たい」と言ったら、叱られた。式に満足がいっていないように聞こえたようだった。だけれど、実際には不満なんてまったくない。自分で言うのもなんだけれど、こじんまりとした、わたしたちらし […]

【映画エッセイ】永遠に間宮千昭に恋する夏にいたかった『時をかける少女』

(by 満島エリオ) 間宮千昭という男は、「完璧な初恋」そのものだと思う。説明など不要かと思いますが、映画『時をかける少女』の、「未来で待ってる」でおなじみの間宮千昭の話をしています。 多くの思春期女子の心を華麗に奪い去っていった初恋泥棒こと間宮千昭に、ご多分に漏れず私もハートを持っていかれた。つま […]

【映画レビュー】『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』は現代を生きるすべての人に届いてほしい物語だ

(by 蛙田アメコ) 京都アニメーション『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』。このレビューは京都アニメーションという日本屈指の、すばらしいアニメーション作成会社と、その最新作であるアニメーション映画についてのレビューである。 ◇延長上映決定◇ 当初、3週間限定上映だった […]

【映画レビュー】超実写版の看板に偽りなし『ライオン・キング』

(by 須藤裕美) 平日の昼間、まさかの貸し切り状態で本作品を観ることになった私は、壮大で迫力のあるスクリーンを前に、ひとり滂沱。誰もいなかったので、遠慮なく泣いてきた。 『ライオン・キング』と最初に出会ったのは子供の頃、ディズニーの長編アニメーションだった。そのとき買ったビデオは、いまも実家の棚に […]

【映画レビュー】『フリーソロ』で思い知らされる、努力と挑戦の残酷さ

(by とら猫) 努力ってけっこうむごい。成功を保証しないから。 フリーソロ。命綱のギアを一切使わず、己の手足だけで断崖絶壁をよじ登っていく、究極のクライミング。この世界で戦っている者たちは努力の残酷さを身に染みて知っている。一流クライマーとして名高いアレックス・オノルドもそう。彼の周りでは常人離れ […]

【ラノベレビュー】並木飛暁『いざ、しゃべります。』で語られる、リアルな落研の青春譚

(by 蛙田アメコ) ◇部活=青春とは言うけれど 人間の数だけ人生があり、人生の数だけ青春がある。 青春グラフィティにおいて必ず取り上げられる物語上のファクターといえば、部活である。 野球部。吹奏楽部。バスケ部。剣道部。バドミントン部。カバディ部。エトセトラ、エトセトラ。 多くの部活の青春が、コミッ […]

【エッセイ】メロンパンの呪い

(by とら猫) 学生の頃、ボウリング場でバイトをしていた。 そこは陸橋の脇にある二十四時間営業のくたびれたボウリング場で、私は主に深夜から朝までの徹夜番としてシフトに入っていた。当時はインターネットやソーシャルメディアが今ほど盛んではなく、暇を持て余す学生たちの遊びといったらボウリング、カラオケ、 […]

【エッセイ】衿なしシャツの呪縛

(by こばやしななこ) 「男の人の衿なしシャツって好きじゃないのよね」 これは母の口癖だ。母は衿なしシャツの説明をするとき「人民服みたいなやつ」と形容するので、いわゆる“バンドカラーシャツ”という形のものを指している。あまりに頻繁にこう言われて育ったので、私自身も「男の人が衿のないシャツを着ている […]

【映画エッセイ】もういちど、ライブエイドの観客になってみる~私はフレディ・マーキュリーの“生”に応えたい~

(by 安藤エヌ) 突然だが、私は10代という多感な時期に心を病み、人生のドン底を味わったことがある。あの時のことは忘れようにも忘れられず、毎日「死んでしまいたい」と思っていた。どんな映画も音楽も小説も、空虚な身体を通り抜けていくだけ。感情を動かすことはほとんどなかった。さながらリビング・デッド(生 […]

【ラノベレビュー】~これは、もっとも優しい復讐劇~『女だから、とパーティを追放されたので伝説の魔女と最強タッグを組みました』

(by 矢御あやせ) 「~だから」と我慢を強いられたことはあるだろうか。 題名の「女だから」のみならず、男だから、陰キャだから、パリピだから、おじさんだから、姉だから、弟だから…………。枚挙にいとまがない。 本書はそういう「冷たい雨」に打たれている人に、「もう大丈夫だよ」と肩を置いてくれる。そして、 […]