2021年3月

【エッセイ】シュレーディンガーの彼

(by こばやしななこ) トイレのドアを開けるとき「中に誰か入っているかも」という思いが頭をよぎる。「同居人が入っているかも」という意味ではない。「知らない誰かが、そこに隠れているかも」という意味だ。 トイレだけじゃない。 窓の外を見るときにはベランダに誰かいるんじゃないかと思うし、玄関のドアを開け […]

【映画レビュー】『ブレイブー群青戦記ー』~誰しもに生きてほしいと願う相手がいて、生きてほしいと願われる相手がいる

(by 碧月はる) 学生時代、勉強漬けの毎日にほとほと嫌気がさしていた。 そんななかでも好きな教科が二つだけあり、それが歴史と古典だった。これらの教科に何故惹かれるのか、当時はわからなかった。ただ単純に、知りたいと思っていた。昔の人々がどのように暮らし、どのようなことを考えていたのか。現代に脈々と受 […]

【この一冊】『カラオケ行こ!』は、寿司ネタでいうなら炙りえんがわのようなマンガだ

(by 安藤エヌ) 突然だが、私は腐女子(ふじょし)だ。 腐女子とはいわばネット用語の一種で、男同士の恋愛が描かれた作品を好む女性、という意味がある。昨今ではオタクカルチャーにおいてもジェンダーの価値観が捉えられ、男同士の恋愛(ボーイズラブ)を嗜む女子に「腐っている」という呼称をつけることに異議を唱 […]

【エッセイ】「似た者夫婦」でない私たちにとって大切な唯一のこと

(by みくりや佐代子) コロナ感染症拡大の影響で気軽な外出もはばかられるようになり、それならばと思い切って遠出をすることになった。車で一時間、街の外れまで家族でドライブ。川沿いの道を車は進んでいく。道幅が狭く対向車が近い。 「この道、ガードレールつけてほしいよね」 不満げなわたしの言葉に夫はフフと […]

【エッセイ】さようなら、ラーメンズ〜衝撃をうけた読書対決のこと〜

(by こばやしななこ) ラーメンズの小林賢太郎氏が、パフォーマーとしての活動を引退した。 ラーメンズといえば、多摩美術大学で出会った小林賢太郎氏と片桐仁氏が組んだコントユニットである。もしこれを読んでいるあなたが彼らについて知らないなら、YouTubeで公式アカウントがコント動画をたくさんアップし […]

【エッセイ】名前のない物語

(by 碧月はる) 先月、離婚をした。気持ちを新たに新天地での生活を送るべく、引っ越しを決めた。 引越しまでに必要なタスクを紙に書きだし、一つ一つクリアしては印を付ける。そんな日々を過ごしている。離婚に伴う手続きと並行して行わなければならないため、細々とした作業が尽きない。それでも苗字を変えない選択 […]

【エッセイ】「可愛くなりたい」の病気には処方箋があった。コンプレックスと戦う全ての人へ

(by すなくじら) 私はたぶん、現在進行形で「可愛い」の病気にかかっている。可愛いは正義だ。顔が可愛ければ、なんでも許される。多少男癖が悪くたって、美人のあの子は「でも可愛いから」で許される。“顔は変えられないけれど、性格は変えられる”は、ほんとうは真逆。顔は今の時代、整形でもメイクでも変えられる […]