2022年5月21日

【エッセイ】思い出せない猫のこと

(by みくりや佐代子) <あの子を想う時、写真でなく絵で思い出されるようになったのは、私のこの軟弱な記憶力のせいだ。> 硬くなった出窓の引き戸に力を込める。開いた窓の隙間から細い風が部屋へと入り込む。窓は防犯上、10センチしか開かない。今日、小説のような一日になれ。私は唱えた。今日、小説のような一 […]