家族– tag –
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映画
【映画レビュー】『ベイビー・ブローカー』〜母親は赤ん坊を「捨てた」のか、それとも「託した」のか
(by 碧月はる)“この世に生まれなければ良かった命など存在しないと、自分は彼らに言い切れるのか?” 映画『ベイビー・ブローカ―』の公式サイトに記載されている、是枝... -
日常
【エッセイ】思い出せない猫のこと
<あの子を想う時、写真でなく絵で思い出されるようになったのは、私のこの軟弱な記憶力のせいだ。>硬くなった出窓の引き戸に力を込める。開いた窓の隙間から細い風が... -
日常
【碧い海に浮かぶ月⑦】「大丈夫じゃない」を言えるようになったから
(by 碧月はる)梅の芳醇な香りに誘われて見上げた空は、白と青の絵の具を混ぜ合わせたような、薄い水色だった。ねじれた枝の先端でほころぶ蕾たちが、その淡い空色に小... -
日常
【碧い海に浮かぶ月⑥】365分の5日
(by 碧月はる)大事すぎる思い出ほど、誰にも見せずに自分のなかだけに留めておきたいと思う。生まれたての赤ん坊を抱きかかえるように、そっと静かに、ゆらゆらと揺れ... -
日常
【エッセイ】家族という呪いと、クリスマスの夜~家族愛を描いた映画に感動できなくていい~
(by 安藤エヌ)クリスマスが近づくにつれ、街は華やぎ、色づいていく。ディスプレイに飾られたサンタクロースの人形を見て思い出されるのは、幼い頃の記憶だ。 小学生... -
日常
【シリーズエッセイ/碧い海に浮かぶ月④】途方もなくきれいで幸福な日々の足音
(by 碧月はる) ──疲れた。そう思った瞬間、表面張力のようにぎりぎりまで小さく保とうとしていたものが、一気にあふれた。幼子のように途方もなく泣き続け、寝間着に... -
日常
【おなかの中のくらげ④】朝は二度来る
「くらげ」と呼んでいたおなかの中の赤ちゃんが、第三子として誕生して約2か月。黄疸の検査で通院は続いていたものの空腹や眠気を訴える泣き声は力強さがあって、生命力... -
日常
【碧い海に浮かぶ月③】「しあわせのスープ」が染み込んだ夜、かっこわるい大人は、ゆるやかに立ち上がった
(by 碧月はる) 晩秋の夕暮れどき、ふと思い立ち、てくてくと散歩をした。民家の柿の実が鈴なりになっている。枝先には、もうほとんど葉が残っていない。その光景を目... -
日常
【おなかの中のくらげ③】今はまだ黄色の子
くらげが産まれ落ちた。それは順を追って丁寧に私に知らされた。眼鏡もコンタクトも外し、身体に麻酔が回っていた私には、ぼんやりと滲む世界の中でただ天井を見てハイ... -
日常
【おなかの中のくらげ②】あつかましい“生”のこと
生活の中に「キリトリ線」がある。それをプチ、プチと少しずつ千切っていくような2週間だった。産休前の引き継ぎを通して「わたししかできない仕事」は「他人にもできる... -
日常
【おなかの中のくらげ①】「正解は、命です」
「くらげみたい!」と笑ったのは私じゃなくて君の姉だから、どうか私を恨むのはやめてほしい。 エコー写真を覗きこんですぐ、6歳の娘は驚いて顔をあげた。「くらげ」と... -
暮らし
【エッセイ】「お金に困る」の定義
(by こばやしななこ) 先日、母と電話をしていたら「私たちお金に困ったことってないよね」と言われた。 「そうだっけ?」と返さずにいられなかった。けっこう困ってき... -
暮らし
【エッセイ】母の恋人
(by こばやしななこ) 21歳の誕生日。東京で一人暮らしをする私のアパートに、両手で抱えるほど立派な花束が届いた。白いカスミソウの束にピンクのバラが一輪だけ入っ...
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