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【名画再訪】『アヒルと鴨のコインロッカー』~答えは風に吹かれている〜

(by 碧月はる) 世界的に著名なミュージシャンである、ボブ・ディラン。彼は「音楽の神さま」と言われている。彼の存在を知ったのは、20代後半の頃。とある映画のなかで、私は“神さま”と出会った。 『アヒルと鴨のコインロッカー』。伊坂幸太郎原作の小説を、中村義洋監督が映画化した。濱田岳と瑛太がダブル主演 […]

【物語るモノ①】ツイキャス・禍話〜ホラー嫌いのラノベ作家、怖い話を聴く〜

(by 蛙田アメコ) 物語るモノは、いたるところに溢れている。テキスト、音声、あるいは言葉もなく語るもの。ライトノベル作家がハマっている物語コンテンツについて綴ります。 ——— 禍話とは 〜失われた部室《らくえん》を求めて〜 夏、到来!!!!怪談シーズン、到来!!!!というわけで皆さん、怖い話は好き […]

【ノベルゲーム講座①】文章重視なノベルゲームの文章の書き方

(by 隷蔵庫) 私がノベルゲームを作り始めてから、かれこれ3年が過ぎた。 今まで計4作を完成させてきたが、その過程で自分なりに文章の書き方をノベルゲーム用に改良してきた。そこで、まだ模索途中ではあるが、文章の書き方、文章重視なゲームの演出についてわかったことを記事にしようと思う。 私はノベルゲーム […]

【乙女ゲームレビュー】『黒蝶のサイケデリカ』〜冥界の扉の前でわたしたちが望む幻とは〜

(by すなくじら) ──もう一度、会いたい。──もう一度会えるなら。 “旅人が尋ねます。どうして君は泣いていたのか、と”“蝶は答えました。大切な片割れがいなくなって悲しいのだ、と”“それならば、サイケデリカへおゆきなさい”“この道のずっと先に、サイケデリカと呼ばれる楽園があって。死んでしまったもの […]

【名画再訪】『南瓜とマヨネーズ』~迷子だった私の耳に届いた優しさの道しるべ~

(by 遠山エイコ) 曖昧な物語が好きだ。 悪を懲らしめて正義が勝つとか、恋をして駆け引きをした先の結婚とか、物語に明確な結末はつきものだけれど、エンドロールまで観てもスッキリしない作品もあって、私はいつまでも、そういう物語のことを考えてしまう。 眉間にきゅっと皺を寄せながらパソコンの画面を閉じ、冷 […]

【エッセイ】腕を組み頬を寄せ合うのが「女の友情」とは限らない

(by みくりや佐代子) 「ちゃんとお祝いをしたいから会おう」と送ったすぐ後に「忙しくて時間がとれないから繁忙期が終わったら連絡する」と返ってきたラインを見て、これは一体どちらだ、と首をひねった。本当に忙しいのか、それともただ単に今は会う気分じゃないのか。 そんな風に疑ったのは私自身が「忙しい」とい […]

【名画再訪】映画と脚本はバディのような関係だ~映画『グリーンブック』を観て

(by 安藤エヌ) 久しぶりに面白い映画を観た。面白い、の定義は人それぞれ違うと思うが、私の場合、面白いと感じる映画には共通点がある。映画のシナリオを担う筋がしっかりしていてユーモアに富み、ストーリーが整っており、かつ感動の起伏を上手くコントロールする脚本の上で描かれている作品を、特に面白い映画と感 […]

【映画エッセイ】『ノマドランド』に、キヨちゃんがいるような気がした。

(by こばやしななこ) なんて美しいんだろう。 観ている間、何度もそう思った。 マジックアワーのブルーとオレンジとピンクが淡く溶けこんだ空を背景に平原をファーンが歩いていくシーンなんか、言葉での描写ができないほどきれいだった。画面を左方向に歩いていくファーンが右手に持ったランプが、白いスカート越し […]

【名画再訪】『しあわせのパン』~私にとってのカンパニオ〜

(by 碧月はる) パンの焼ける匂いは、人をしあわせへと導く。小麦の香ばしさとバターの芳醇な香り。思わず深呼吸をする頃には、すっかり心を手招きされてしまっていて、足は自ずとパンを頬張る瞬間へと向かっている。 私には、年の離れた二人の息子がいる。二人ともにパンがすきで、長男のお気に入りはメロンパン、次 […]

【エッセイ】なかよし学級の子と遊びなさいと言われた話

(by 隷蔵庫) 私は多摩ニュータウンという場所に小学校卒業まで住んでいた。その時に出会った、印象に残っている女の子がいる。一つ下のいつこちゃん(仮名)という特別支援学級の生徒である。 いつこちゃんは彼女が小学4年生のとき、北海道から母親と一緒に多摩に引っ越してきた。彼女は私と一緒の団地に住んでいた […]

【推しの一作】愛しきものの不在とともに生きる~坂元裕二作品における「叶わなかった恋」への慈しみについて~

(by 遠山エイコ) 映画『花束みたいな恋をした』の大ヒットも記憶に新しい脚本家・坂元裕二。4月には東京、5月には札幌で朗読劇の公演があり(大阪公演は緊急事態宣言の影響により中止)、現在はドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』が放送中だ。 一世を風靡したトレンディドラマ『東京ラブストーリー』をはじめ、オ […]

【推しの一作】この生活はどこまでも続く〜『スーパーカブ』というライトノベル〜

(by 蛙田アメコ) 自分は乗らないバイクの話をします。 幸福は子猫の形をしているというけれど、孤独には形がないからこそ、こんなにも人を蝕むのかもしれません。自粛生活も丸々2年目、おおむね4ターン目に突入。ずるずると長引く、外圧によって発生する孤独。想像力に乏しい人間なのでアンネ・フランクの隠れ家生 […]

【映画レビュー】『街の上で』が描き出す夢の終着駅、安らぎの下北沢。

(by すなくじら) お気に入りのスニーカーの靴紐を結び、古びたアパートのドアを閉める。キィと情けない音が周囲に響いて、白い陽の光が目に染みた。 わたしの母は一人暮らしの相棒であるこのアパートを「女の子が住む物件ではない」と称しているけれど、わたしはそこそこ、今住んでいる物件が気に入っている。6畳の […]

【映画レビュー】『Mank/マンク』〜せっかくNetflixに登録してるなら観て!という話〜

(by こばやしななこ) デヴィッド・フィンチャー監督のオリジナル長編映画『Mank/マンク』が昨年12月からNetflixで配信されている。マンキーウィッツ(通称マンク)という脚本家がアメリカ映画史で傑作とされる『市民ケーン』の脚本を書く経緯を、史実にフィクションを織り交ぜつつ映画化したものである […]

【エッセイ】「自分はこういう人間である」はだいたい錯覚らしい

(by みくりや佐代子) 部屋が綺麗になった。リビングのソファに積み重なっていた衣類たちは片付けられ、キッチンカウンターは本来の乳白色を取り戻した。ズボラで掃除嫌いの私にとって部屋が綺麗になったことは、娘の入学や第三子の妊娠をしのいで「この春の二大変化」の一つといってみても過言ではなかった。 部屋が […]

【エッセイ】薄れはしても消えはしない。そんなピースを鞄に詰め込み、私たちは日々を歩く。

(by 碧月はる) 別に君を求めてないけど 横にいられると思い出す君のドルチェ&ガッバーナの その香水のせいだよ 『香水』~瑛人 この曲を聴くたびに、あぁ、と思う。大抵の思い出の傍らには、何らかの香りが存在する。 香りが連れてくるものは、記憶だけではない。入り乱れる感情の波も、無意識に連れてくる。穏 […]

【名画再訪】太ってしまった私と、映画『ヘアスプレー』~トレイシーに教わった「人生の楽しみ方」

(by 安藤エヌ) コロナのおかげで(せいで?)激太りしてしまった。ぽっちゃりとした頬、たるんだお腹。去年の夏に一念発起して有酸素運動と食事制限をしたものの、思うように続かずリタイア。そこから半年間、時間がないという理由をつけて怠惰をきわめた結果、いまだダイエットに成功できないでいる。 周りを見渡せ […]

【名画再訪】『ドント・ウォーリー』〜あんたの自己憐憫に一言いわせて〜

(by こばやしななこ) 「そんな疲れた歩き方をしても誰も同情しませんよ。」 高校の部活帰り、商店街の本屋で立ち読みした本の一節にグサっと心をえぐられた。疲れると周りに気遣ってもらうためにすぐ「私は疲れていますよ」と全身からダダ漏らすような態度をとる自分を見透かされたようでいたたまれなかった。考えて […]

【エッセイ】会いたい人に会うように、会いたい記憶に触れるように、私は海へいく

(by 碧月はる) 海の傍でなければならない。そう、固く決めていた。大切な思い出のほとんどは、海と共にある。故郷の思い出は少ないが、海の色だけは鮮明に覚えている。紺碧の海は、今もまだあの色を失わずにいるだろうか。 先月、引っ越しをした。兼ねてから協議中だった離婚が無事に終結し、それに伴っての転居だっ […]

【エッセイ】もしこの世界に、たった一人に刺さる文章が存在するとしたら。

(by すなくじら) 先月から転職をして、本格的に文章を書く仕事に就いている。まあ、わたしの近況は一旦置いておくとして、今日は日常の中で、ちょっとまだ心の中でまだ渦巻いている、気になった話をしたい。 わたしは、いわゆるSEOライターと呼ばれる仕事に就いている。SEOライターとは、キーワードに基づいて […]

【ドラマレビュー】『ブラックミラー』まず観ておきたいお勧めエピソード3選

(by 隷蔵庫) 知る人ぞ知るSFドラマシリーズ『ブラックミラー』。テクノロジーが今より少し発達した近未来で、人々の欲望や愛や悪意を描くオムニバス形式のドラマである。 ただ、エピソードが豊富なために、どれから手をつければ良いか迷うところだ。ということで、ほぼ全てのエピソードを観た自分が、全22エピソ […]

【名画再訪】『かもめ食堂』~「食べる」というこの世で最も人に優しい行為について~

(by みくりや佐代子) カレーライスを食べる人には共通項がある。それは誰もが「大きな口を開けること」。 あたたかいカレーライスが目の前に現れると、どんなに可憐な女性でもちまちま食べはしない。大きなスプーンに掬う一口分は、だいたい他の料理の1.5口分ほどの量で、それを大きな口を開けて美味しそうに食べ […]

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