2020年9月

【エッセイ】シネマライズのあった渋谷

(by こばやしななこ) 渋谷のスペイン坂を上がったところに、シネマライズという映画館があった。 シネマライズ。その名を口にしただけで、お腹の奥がきゅっと切なくなる。私の憧れが詰まった場所。今はもう存在しない場所。 私の地元は鳥取県の港町だ。日本で1番人口が少ない県には当然、ミニシアターなどない。シ […]

【フリーに生きる】第3回:あるITエンジニアの場合〜自分の心の声に従うこと〜

(by あるITエンジニア) 新卒で大きな会社に入り1年働き、調子を崩した。身体ではなく心のほうで。 新卒特有の何がわからないのかわからない状態であたふたし、先輩や上司に気を使いながら仕事をしていたストレス。日勤夜勤でひたすら作業しても、次の日にリセットされ振出しに戻ってしまう仕事。深夜2時の帰宅に […]

【名画再訪】汝、社会に抵抗せよ!映画『アズミ・ハルコは行方不明』に見る“世の理不尽”との戦い方

  • 2020.09.18

(by みくりや佐代子) 理不尽だ!納得できない!こんな世の中イヤになる!そんな気持ちになったことが誰もが一度はあるのではないだろうか。 私にとってのそれは高校3年生のこと。友人に誘われ、生まれて初めて一日だけ派遣でアルバイトをした。人通りの多い場所で街頭アンケートとティッシュ配りをするバイトだった […]

【この一曲】未来から過去へ、花を抱えて会いに行く――米津玄師“パプリカ”

(by 満島エリオ) “パプリカ”。2018年の夏にリリースされるなり話題となり、子どもたちにも大ウケ、社会現象化したこの曲を私が初めて聴いたのは、割と遅い方だったのではないかと思う。あまりにも大流行りしたものに対して、天邪鬼の私は「別に無理に聴かなくてもいいですし?」と敬遠してしまう悪癖がある。 […]

【映画レビュー】『ドラえもん のび太の新恐竜』~子どもの歓声だけを道しるべにした方が良いと思った話~

(by 蛙田アメコ) 映画「ドラえもん のび太の新恐竜」を観に行ってきた。めっちゃくちゃに楽しかった。 本作はドラえもんの映画の一番はじめの作品、「ドラえもん のび太の恐竜」のリブート作品である。リメイクではない。ドラえもんの声が大山のぶ代さんから水田わさびさんに代替わりした年に、「のび太の恐竜」の […]

【エッセイ】欅坂46という「燃える青」に出会った日~傷だらけでも生きて行く〜

(by 安藤エヌ) 私が欅坂46というグループに出会ったのは、世間が彼女たちの登場を目にしてどよめき立っていた頃ではなく、それから少し経った後のことだった。友達から『サイレントマジョリティ―』のMVを見せられ、まず目に飛び込んできたのはセンター・平手友梨奈の表現力だ。意志のともった鋭い瞳が、こちらを […]

【エッセイ】『すべて忘れてしまうから』〜恋人に「この人、稲垣吾郎と同い歳なんだよ」と言ったこともすべて忘れてしまうのだろうか〜

(by こばやしななこ) 燃え殻という奇妙なペンネームの作家を知った時、私はジムでクロストレーナー(名称がわからなかったので「両手両足 一緒に動かす マシーン」と検索した)の上にいた。ジムの備え付けのテレビで、当時まだSMAPだった稲垣吾郎氏がMCをしていた番組『ゴロウ・デラックス』に燃え殻さんがゲ […]

【エッセイ】14歳の私と堂本剛くん~かつてアイドルに本気の恋をした全ての人を肯定したい~

(by みくりや佐代子) 「アイドルを本気で好きになりました。どうすればいいですか?」 やべえ台詞だ。痛々しい。見るに堪えない。けれどこれは14歳の私だった。 KinKi Kidsを知った時期を覚えていない。あまりに当たり前に、ブラウン管の向こうの人気者として彼は現れた。中学生の私がレンタルビデオ店 […]