2020年– date –
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【ホラーの嗜み】怖がりラノベ作家、ホラー映画に挑む『ローズマリーの赤ちゃん』
(by 蛙田アメコ) 私のなかの『悪夢』が具現化したのかと思ってびっくりした。引っ越し、結婚、妊娠、出産……おめでたくもクソほどストレスの溜まるイベントだ。私は悲... -
【ノベルゲームの夕べ】ファミコン探偵倶楽部 PARTII うしろに立つ少女(SFC)
(by シェループ) 文字を読み進めるゲームの何が面白いんだ? 『ファミコン探偵倶楽部 PARTII うしろに立つ少女』を遊ぶ前までの私は、アドベンチャーゲームに対して懐... -
【ノベルゲームの夕べ】『かまいたちの夜』は、あの時、確かに“ゲーム”だった
(by カワチ) “BadCats Weekly”読者のみなさん、こんにちは! ゲームライターのカワチです。編集長のとら猫さんに「うちで書かんか。うちはええでー。うちは実力主義... -
【エッセイ】12月16日。ほくろを取った。
(by みくりや佐代子) 2020年12月16日。天気、曇りのち雪。仕事、休み。こんな繁忙期に一律の平日休みである。休みは多いにこしたことはないが、いったい誰の都合でこ... -
【名画再訪】『グッド・フェローズ』あなたの予想は開始120秒で裏返される!〜なあ、俺たちズッ友だよな?〜
(by 隷蔵庫) 1. 表紙がおっさんなので観る気が起きない映画 「グッド・フェローズ」という超有名ギャング映画がある。渋い顔のおっさんが3人、パッケージに浮かんでい... -
【映画レビュー】『羅小黒戦記』を観て~人間を憎みきれなかった妖精、風息に感じたやるせなさを考える〜
(by 安藤エヌ) やるせなさ、という感情について考えることが好きだ。心が猛烈に締め付けられ、いてもたってもいられなくなる。なぜか。大抵はその「やるせなさ」は、... -
【名画再訪】『ロスト・イン・トランスレーション』〜言葉にすると、抜け落ちてしまうもの〜
(by こばやしななこ) 「最も個人的なことが、最もクリエイティブなこと」 『パラサイト』でアカデミー監督賞を受賞したポン・ジュノ監督は、スピーチでマーティン・ス... -
【名画再訪】『八日目の蝉』〜「男性の不在」に際立つ二種類の母性~
隣で眠る子供の寝顔を見つめながら、どうしてこんなに可愛いのかと疑問に思うことがある。それは慈しみにあふれた湧き上がる愛情とはまた種類が違い、参考書を開いて受... -
【ホラーの嗜み】最恐映画『ヘレディタリー/継承』に怖がりラノベ作家が挑んだ話
(by 蛙田アメコ) ホラー映画がダメだ。なぜなら怖いから。「物書きたるもの、なんでもインプットしなくちゃね!」という志を一応持ってはいるものの、もうマジで無理... -
【推しの一作】『太陽がいっぱい』〜みんなから見下され、道化師のふりをしなければ、相手にされない人間』の逆襲〜
(by 隷蔵庫) 1. はじめに 「誰かになりたいと願うことは、自分自身を浪費することだ」というカート・コバーンの言葉がある。これ以上ニルヴァーナには詳しくないが、... -
【フリーに生きる】第5回:システム開発者・ゆきうさぎの場合〜選択できることのメリット〜
(by ゆきうさぎ) とあるIT企業の『会社員』を辞めて『フリーランス』となり、かれこれ5年が経過した。会社には10年ほど勤めていたため、3分の1をフリーランスと... -
【映画レビュー】劇場版『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』~人々の小さな営みは、すべてが歴史になる~
(by 蛙田アメコ) 劇場版『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』。アニメシリーズから始まった、手紙の代筆をする女性――自動書記人形《ドール》として生きる元少女兵ヴ... -
【名画再訪】『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』~上質なファンタジーに見る「人間」と「愛」
(by 安藤エヌ) 昨今、自身の発言によりSNS上で物議を醸している作家のJ・K・ローリングだが、私は彼女の生み出した魔法界とそこに生きる人々を愛している。『ハリー・... -
【エッセイ】傷つきやすい人のための小説の読み方
小説を読む前に、安全バーが欲しい。 朝の通勤バスの中でKindle画面を立ち上げ今日読む本を選ぶとき、注意深く「あらすじ」を読み込んだり本のタイトルに「感想」のワー... -
【名画再訪】『エターナル・サンシャイン』を観ておセンチに泣く夜
(by こばやしななこ) センチメンタルになって泣きたい夜がある。私がもっと美人なら、こうゆう感情にはならないのだろうか。とにかくそんな夜には『エターナル・サン... -
【インタビュー】「使命感が無くなったらその時点で終了じゃないかとは思います」――『ベオグラードメトロの子供たち』クリエイター・隷蔵庫
(インタビュー文・構成:葛西祝、聞き手:とら猫) 今年2020年はビデオゲームでさまざまな話題作がリリースされる年だ。しかし、どこか気配の違うビジュアルノベル『ベ... -
【エッセイ】半径2メートルに塩をまくように生きる
肌寒い日の信号待ち。喫茶店の入り口に大きな盛り塩を見た。お茶碗一杯くらいの。驚きのあまりじっと見入ってしまっていたようで、ちょうど店先の掃き掃除をしていた奥... -
【エッセイ】「やさしい世界」について
(by 冬日さつき) わたしはやさしい世界がすきだ、とよく話してきた。でも、実際「やさしい世界」というのは、どういうものなのだろうか。というか、そんなものは在り... -
【映画レビュー】『ミッドナイトスワン』〜燦然とした母性という愛の形を、凪沙の静かな涙に見る~
(by 安藤エヌ) このレビューを書くために喫茶店へ向かう間、西の柔らかい斜光の中で歩く何組もの親子連れを見かけた。幼い子どもが親に手引かれ、家へと帰っていく姿... -
【フリーに生きる】第4回:ITコンサルタント・古藤総一郎の場合〜誠実な仕事がファンを呼ぶ〜
(by 古藤総一郎) 初めまして、現在、独立してITコンサルをやっているSoichiroと申します。ITコンサルと言っても多くの人が想像するであろうコンサルタント然とした内... -
【名画再訪】人はみな多大な迷惑をかけながら生きる〜『こんな夜更けにバナナかよ』
「人に迷惑をかけてはいけません」。その言葉を幼い頃から刷り込まれているから私たちは今日も無理な納期に向き合うし、自分のタスクが終わるまで退社しない。迷惑をか... -
【映画レビュー】たぶん一番小難しくない『テネット』激推しレビュー〜激重感情ブロマンススパイ映画『テネット』をみんな見てネット!〜
(by 蛙田アメコ) ブロマンス(男性二名の間に横たわる恋愛ではない濃密な感情)はッ!!!最高ッ!!!!!! ……ふぅ。文頭から失礼いたしました、皆さん、もう『テネ... -
【映画エッセイ】『ラ・ラ・ランド』が是か非か論争に終止符を打ちたい~人はみなそれぞれの人生を生きている
(by 安藤エヌ)好きな映画は何?と聞かれた時、私は大抵ひとつに絞れないので、ジャンルごとに好きな映画を答えるように… -
【エッセイ】締め切りに関するある疑惑
(by とら猫) 最近ひそかに疑っていることがある。 締め切りは生きているのではないか、ということだ。 だってそうだろう。それまであんなに遠くに、地理的にはハワイ... -
【エッセイ】シネマライズのあった渋谷
(by こばやしななこ) 渋谷のスペイン坂を上がったところに、シネマライズという映画館があった。 シネマライズ。その名を口にしただけで、お腹の奥がきゅっと切なくな... -
【フリーに生きる】第3回:あるITエンジニアの場合〜自分の心の声に従うこと〜
(by あるITエンジニア) 新卒で大きな会社に入り1年働き、調子を崩した。身体ではなく心のほうで。 新卒特有の何がわからないのかわからない状態であたふたし、先輩や... -
【名画再訪】汝、社会に抵抗せよ!映画『アズミ・ハルコは行方不明』に見る“世の理不尽”との戦い方
理不尽だ!納得できない!こんな世の中イヤになる!そんな気持ちになったことが誰もが一度はあるのではないだろうか。 私にとってのそれは高校3年生のこと。友人に誘わ... -
【この一曲】未来から過去へ、花を抱えて会いに行く――米津玄師“パプリカ”
“パプリカ”。2018年の夏にリリースされるなり話題となり、子どもたちにも大ウケ、社会現象化したこの曲を私が初めて聴いたのは、割と遅い方だったのではないかと思う。... -
【映画レビュー】『ドラえもん のび太の新恐竜』~子どもの歓声だけを道しるべにした方が良いと思った話~
(by 蛙田アメコ) 映画「ドラえもん のび太の新恐竜」を観に行ってきた。めっちゃくちゃに楽しかった。本作はドラえもんの映画の一番はじめの作品、「ドラえもん の... -
【エッセイ】欅坂46という「燃える青」に出会った日~傷だらけでも生きて行く〜
(by 安藤エヌ) 私が欅坂46というグループに出会ったのは、世間が彼女たちの登場を目にしてどよめき立っていた頃ではなく、それから少し経った後のことだった。友達か...