2020年

1/5ページ

【ホラーの嗜み】怖がりラノベ作家、ホラー映画に挑む『ローズマリーの赤ちゃん』

(by 蛙田アメコ) 私のなかの『悪夢』が具現化したのかと思ってびっくりした。 引っ越し、結婚、妊娠、出産……おめでたくもクソほどストレスの溜まるイベントだ。私は悲観的な性格なうえに身の回りの変化にも弱いので、将来妊娠や出産をする予定がない。「ほら、だって×××とか起きるかもしれないし」と起きてもい […]

【ノベルゲームの夕べ】ファミコン探偵倶楽部 PARTII うしろに立つ少女(SFC)

(by シェループ) 文字を読み進めるゲームの何が面白いんだ? 『ファミコン探偵倶楽部 PARTII うしろに立つ少女』を遊ぶ前までの私は、アドベンチャーゲームに対して懐疑的だった。 名前を知ったのは『スーパーメトロイド』の攻略本。最後の方のページに開発スタッフのインタビューが載っており、一部参加者 […]

【ノベルゲームの夕べ】『かまいたちの夜』は、あの時、確かに“ゲーム”だった

(by カワチ) “BadCats Weekly”読者のみなさん、こんにちは! ゲームライターのカワチです。編集長のとら猫さんに「うちで書かんか。うちはええでー。うちは実力主義やさかいな」とスカウトされてコラムを執筆することになりました。よろしくお願いします……! さて、自分はアドベンチャーゲーム、 […]

【エッセイ】12月16日。ほくろを取った。

(by みくりや佐代子) 2020年12月16日。天気、曇りのち雪。仕事、休み。こんな繁忙期に一律の平日休みである。 休みは多いにこしたことはないが、いったい誰の都合でこの日に定まっているのだろうと考えると、働き方改革という耳障りのいい言葉に、名前も知らない大きな者の怪しい目論見が隠されているような […]

【名画再訪】『グッド・フェローズ』あなたの予想は開始120秒で裏返される!〜なあ、俺たちズッ友だよな?〜

(by 隷蔵庫) 1. 表紙がおっさんなので観る気が起きない映画 「グッド・フェローズ」という超有名ギャング映画がある。渋い顔のおっさんが3人、パッケージに浮かんでいるあの映画だ。 今でこそ「マジで面白いから見て!」と推せるものの正直最初は全く観る気になれなかった。Netflixのサイケなサムネの中 […]

【名画再訪】『パターソン』つつがない日々の生活こそが、豊かさの収斂であるということ

(by 翳目) それは不思議な感覚だった。まるで夢心地みたいな浮遊感があるのに、いつか何処かで体験していたかのようなリアルな描写が、映像を通して私の記憶の中をまさぐり続けた120分だった。 映画「パターソン」は2016年に製作されたアメリカ映画。主役はあの世界が誇る名作長編映画「スター・ウォーズ」シ […]

【映画レビュー】『羅小黒戦記』を観て~人間を憎みきれなかった妖精、風息に感じたやるせなさを考える〜

(by 安藤エヌ) やるせなさ、という感情について考えることが好きだ。 心が猛烈に締め付けられ、いてもたってもいられなくなる。なぜか。大抵はその「やるせなさ」は、抱いたところでどうにもならないことが多いからだ。 話題になっている中国のアニメ映画『羅小黒戦記』を観た。言いたいことは沢山あるのだが、登場 […]

【名画再訪】『ロスト・イン・トランスレーション』〜言葉にすると、抜け落ちてしまうもの〜

(by こばやしななこ) 「最も個人的なことが、最もクリエイティブなこと」 『パラサイト』でアカデミー監督賞を受賞したポン・ジュノ監督は、スピーチでマーティン・スコセッシ監督のこの言葉を紹介した。 個人的なことを描いた映画の傑作は数あれど、私が真っ先に思い浮かべるのは『ロスト・イン・トランスレーショ […]

【名画再訪】『八日目の蝉』〜「男性の不在」に際立つ二種類の母性~

(by みくりや佐代子) 隣で眠る子供の寝顔を見つめながら、どうしてこんなに可愛いのかと疑問に思うことがある。それは慈しみにあふれた湧き上がる愛情とはまた種類が違い、参考書を開いて受験勉強していた時の感覚に似ている。「あれ?これってどうしてなんだっけ。以前に一度解決した気がするのだけど……」と眉間に […]

【ホラーの嗜み】最恐映画『ヘレディタリー/継承』に怖がりラノベ作家が挑んだ話

(by 蛙田アメコ) ホラー映画がダメだ。なぜなら怖いから。「物書きたるもの、なんでもインプットしなくちゃね!」という志を一応持ってはいるものの、もうマジで無理なのだ。だって怖い思いなんて絶対にしたくないじゃないですか。 雷が鳴れば「撃たれて死ぬかもしれない」と恐怖し、外を歩けば「あの大きなトラック […]

【推しの一作】『太陽がいっぱい』〜みんなから見下され、道化師のふりをしなければ、相手にされない人間』の逆襲〜

(by 隷蔵庫) 1. はじめに 「誰かになりたいと願うことは、自分自身を浪費することだ」というカート・コバーンの言葉がある。これ以上ニルヴァーナには詳しくないが、それを突き詰めた小説は知っている。 『太陽がいっぱい』というサスペンス小説だ。 おそらく、映画の方が有名だろう。レンタルビデオ店に行けば […]

【フリーに生きる】第5回:システム開発者・ゆきうさぎの場合〜選択できることのメリット〜

(by ゆきうさぎ) とあるIT企業の『会社員』を辞めて『フリーランス』となり、かれこれ5年が経過した。会社には10年ほど勤めていたため、3分の1をフリーランスとして過ごしたこととなる。早いものである。 なぜ10年もやっていた『会社員』を辞めたのか? 理由はいくつかあるが、その一つに『会社が求めてい […]

【映画レビュー】劇場版『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』~人々の小さな営みは、すべてが歴史になる~

(by 蛙田アメコ) 劇場版『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』。アニメシリーズから始まった、手紙の代筆をする女性――自動書記人形《ドール》として生きる元少女兵ヴァイオレットが『愛してる』を知り、『愛してる』を伝える物語の終着点だ。京都アニメーションの近年の代表作。 2020年11月9日の動員123 […]

【名画再訪】『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』~上質なファンタジーに見る「人間」と「愛」

(by 安藤エヌ) 昨今、自身の発言によりSNS上で物議を醸している作家のJ・K・ローリングだが、私は彼女の生み出した魔法界とそこに生きる人々を愛している。 『ハリー・ポッター』シリーズは幼い頃から何度も大切に読み返し、企画展で母親にねだってふくろうの羽ペンを買ってもらったりと思い出も多い。私が魔法 […]

【エッセイ】傷つきやすい人のための小説の読み方

(by みくりや佐代子) 小説を読む前に、安全バーが欲しい。 朝の通勤バスの中でKindle画面を立ち上げ今日読む本を選ぶとき、注意深く「あらすじ」を読み込んだり本のタイトルに「感想」のワードを加えて検索したりと、やたら慎重になってしまう。最近はいつもそうだ。「どこに旅に出るのか」、ゆく先を知ってい […]

【名画再訪】『エターナル・サンシャイン』を観ておセンチに泣く夜

(by こばやしななこ) センチメンタルになって泣きたい夜がある。私がもっと美人なら、こうゆう感情にはならないのだろうか。とにかくそんな夜には『エターナル・サンシャイン』を観てさめざめ泣くのが一番だ。 初めてこの映画を観たときは、感情が大きく動くことはなかった。そこからいろんな経験といくつかの恋愛を […]

【インタビュー】「使命感が無くなったらその時点で終了じゃないかとは思います」――『ベオグラードメトロの子供たち』クリエイター・隷蔵庫

(インタビュー文・構成:葛西祝、聞き手:とら猫) 今年2020年はビデオゲームでさまざまな話題作がリリースされる年だ。しかし、どこか気配の違うビジュアルノベル『ベオグラードメトロの子供たち』がリリースされたことを忘れてはならない。 本作は近未来の旧ユーゴスラビア圏・セルビアを舞台に、超能力を持った少 […]

【エッセイ】半径2メートルに塩をまくように生きる

(by みくりや佐代子) 肌寒い日の信号待ち。喫茶店の入り口に大きな盛り塩を見た。お茶碗一杯くらいの。驚きのあまりじっと見入ってしまっていたようで、ちょうど店先の掃き掃除をしていた奥さんと目が合った。 「これ、おはらい用ですか?魔除けとか、そういうの?」一度気になると知らない人にも話しかけてしまう、 […]

【エッセイ】「やさしい世界」について

(by 冬日さつき) わたしはやさしい世界がすきだ、とよく話してきた。でも、実際「やさしい世界」というのは、どういうものなのだろうか。というか、そんなものは在りうるのだろうか。そもそも、やさしいというのは、どういう意味? みんなが笑っていて、争いのない世界? それでいて抑圧や怒りが存在しないこと?  […]

【映画レビュー】『ミッドナイトスワン』〜燦然とした母性という愛の形を、凪沙の静かな涙に見る~

(by 安藤エヌ) このレビューを書くために喫茶店へ向かう間、西の柔らかい斜光の中で歩く何組もの親子連れを見かけた。幼い子どもが親に手引かれ、家へと帰っていく姿を眺めながら、映画『ミッドナイトスワン』の余韻をもう一度思い起こしていた。 本作はトランスジェンダー(心と体の性が不一致である人)の凪沙と、 […]

【カルトの世界】世界で最も純粋無垢なぼかしが舞い踊る『人魚伝説』

(by とら猫) 体当たりの演技、とはよく言われるけれど、その定義を知りたい方はググったり辞書を引いたりするより、1984年公開の『人魚伝説』を観るのがてっとりばやい。 大河ドラマでデビューを飾った可憐な女優、白都真理は本作において、「体当たりの演技」という表現がぴったりどころか生易しく思えるほど、 […]

【フリーに生きる】第4回:ITコンサルタント・古藤総一郎の場合〜誠実な仕事がファンを呼ぶ〜

(by 古藤総一郎) 初めまして、現在、独立してITコンサルをやっているSoichiroと申します。 ITコンサルと言っても多くの人が想像するであろうコンサルタント然とした内容だけでなく、開発側出身のため自ら手を動かしシステム作ったり、コード書いたりもすれば、お客様になり代わり業者との折衝や社内調整 […]

1 5