~私のDQ5における物語とは~

言わずと知れた名作である『ドラゴンクエスト5』(以下、DQ5)をスーパーファミコンで初めてプレイしたのは、小学校5~6年生のときだったと思う。モンスターを仲間にできるということで、子供時代を飛ばすように乗り越え、青年期に入ったことをいまでもよく覚えている。初めて仲間にしたのはスライムではなくブラウニーで、それも学校へ行く日の朝だった。通学路で、いかにして「ブラウン」を育てようか、わくわくしながら考えていた(ブラウニーが役に立たないという現実に間もなく気づくことになるのだが……)。

それからプレイステーション2でリメイクされ、間もなく任天堂DSでも再リメイクされることになり、DQ5はドラクエ史上最高と言っても差し支えないぐらい、ユーザーに愛された作品となる。つい昨今、映画化(『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』)したこともそれを如実に表しているだろう。私はそのすべてに関わってきたが、今回は集大成とも言えるDS版について主に語っていきたい。

プレイヤーであれば、ぜったい仲間にしたいモンスターが誰でも1匹はいるはずだ。私にとってそれは、ホイミスライムであった。なぜなら彼(彼女?)はドラクエ史上最初に仲間になるモンスターであり(『ドラゴンクエスト4』一章:王宮の戦士 参照)、「ホイミン」のホイミは回復役が主人公しかいない序盤では何より魅力的だ。しかし問題は、出現場所が非常に限られているということ。具体的にはオラクルベリーの周辺で出るわらいぶくろが呼ぶ場合、そして神の塔である。ここで問題なのは、マリアが抜けたあとになると、神の塔の中には入れないということだ。入り口のドア前のほんの少しの空間にのみ敵が出ることから、おそらく皆ここでホイミスライムを狩ることになるだろう。さらに悪いことに、神の塔でのホイミスライムの出現率は非常に低い。なんならメタルスライムのほうが高いことから、こちらが先に入るかもしれないという可能性があるほどだ(実際に入っている)。そういうわけで、私は300匹も倒してしまった。

かくして「ホイミン」を愛でる(共に闘い、回復してもらう)こと中盤以降……そこでようやく、ホイミスライムでは終盤キツイのでは?という真実に気づくことになる。仲間が増え、馬車に入れておく優先順位を決めるとき、限定的な能力しかない「ホイミン」は非常に使い勝手が悪くなっていく。しかしラスボスまでの回復役は必須。そこで私は、メダル王の島に渡り、ベホマスライムを狩り始めたのである。このときには子供の頃の「こんなん一生仲間に入らない、やめる!」という根気のなさはなくなっており、いつかはぜったい仲間になるという希望のもと、何時間でも同じ敵と戦い続けることができた。

馬車の回復役に新たに「ベホマン」を据え、懐かしい旧友キラーパンサーのアンドレをさっさとモンスターじいさんのところに預け、ストーリーに戻る頃には、既にレベルは裏ダンで通用するほどに上がっていた。ところで気になるのは、ここでビアンカかフローラのどちらを花嫁に選んだかではないだろうか(デボラは選択肢にも入っていない)。私の場合、リセット前提で花嫁イベントを見る以外、絶対にフローラと決めている。

正直、製品パッケージに出ていて、少年時代にほんの数日一緒にいただけで、どこに情が移るのか私にはわからない(ちなみに私は情に厚く、決して薄情ではないと自負している)。その後のパラメータを鑑みても、すべてにおいてビアンカよりフローラのほうが優秀だと私は思っている。イオナズンとベホイミにどれだけ救われたか。DS版のみに登場するデボラは専用武器があるほど攻撃系は優秀だが、魔法使いとしてはまったく役に立たない。ルドマンを通してゴールドやアイテムが手に入る上に能力値も高いフローラを選ばない理由はないわけだ。嫁として、慎ましやかな性格も最高! 言うことなしだ。

こうしてフローラと娘と息子、さらに「ベホマン」や「ピエール」、盗賊の特技使用のためサンチョなどを加え、ラスボスに挑む……前に、すごろくをある程度クリアしておくと、貴重なアイテムを入手することができる。ここで大事になってくるのが運のよさである。PS2版から登場する名産品の「きぼりのめがみぞう」が唯一、運のよさを上げるアイテムなのだが、こんなものを使って少々運を上げたところで、すごろくの結果はたいして変わらない。というわけで、すごろく専用モンスターを仲間にする必要が出てくる。もちろん、メタル系である。

メタルスライムかはぐれメタルか、どちらも運のよさは初期から255なので、どちらでもよい。どちらかと言えばはぐれメタルがほしいと思うかもしれないが、能力的に優秀なのはスクルトとフバーハを使えるメタルスライムのほうであると私は思っている。決して、決してはぐれメタルが仲間に入らなかったからという理由ではない。念のため付け加えておくが、DS版では断念したはぐれメタル狩りだが、PS2版では46匹目で仲間に入れている。2000匹倒してようやく仲間にしたという強者もいるらしいので、相当運がよかった。

無事にミルドラースを倒し、いよいよ裏ダンに入るわけだが、ここでがらりと面子を変えなければいけない。エスタークを倒すためには、それ専用のメンバーにする必要がある。まず回復役はいらない……というか、賢者の石に頼るのみ。ここで再びメタル系の出番がくる。速攻でフバーハ、賢者の石を使えるのは、「メタりん」のすばやさに頼るしかないからだ。けれどこれが通用するのも最後のすごろく場を解放するまでで、15ターン以内に倒して名産品を手に入れるためには、さらなる研究がいる。これについてはもうあちこちのサイトで語り尽くされているので割愛したい。

映画『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』の問題のラスト10分の意味、私は受け入れられた。DQ5の、自分の物語だった――それだけのことだ。最後まで読んでくれた皆さまにも、私のように自分の物語を紡いでほしいと思っている。

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(c)© 2019 SQUARE ENIX CO., LTD.

 

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