再生ボタンを押すと、キャッチーなオープニングアニメーションが流れ、少し明るい髪色の眼鏡の青年が「ブンブンハローYouTube」と独特の挨拶をする。

彼の名はヒカキン。今、日本で最も有名なYouTuberだ。

私たちは、彼と「なんとなく」出合い、彼を見ていると「なんとなく」幸せに感じる。そんな彼は、きっとインターネットに現れた「光」なのだ。

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ヒカキン(正式名称HIKAKIN)の歴史は「まるお以前」と「まるお以後」で分けられる。まるおとは、ヒカキンが飼っている猫のことだ。ちなみにとてもかわいい。

予兆こそはあったがまるおが来てからヒカキンの動画は大きくジャンル変更をすることになる。金をやたら使うようになっている。

さて、ヒカキンを知っている人、彼を見ている大人達はヒカキンをなぜ見ているのだろうか。

775万人もの登録者の中でも大人の登録ユーザーの大多数を占めるのが「なんとなく」と予想する。

大抵の人は、ヒカキンとの出会いの動機は「なんとなく」なのではないだろうか。YouTubeで流行っている人がいるからなんとなく見てみた、とか、YouTubeにおススメされたからなんとなく見てみたとか、子供が好きだからなんとなくとか、そんな風にヒカキンと出会うのではないだろうか。

YouTube界で最も「なんとなく」出会いそうなヒカキンの兄・セイキンは実はなんとなくではたどり着かない。

ヒカキンの動画を見るとおススメされてたどり着くからだ。

想像できうるセイキンを目にするきっかけは、「なんとなく見たヒカキンを見ていたらなんとなくたどり着いた」なので、なんとなくを超えた「超(スーパー)なんとなく」なのだ。なんとなくの二乗である。(とはいえ、最近だと「毒を盛られたセイキン動画」など、セイキン単体を知るきっかけも増えた)

そんなヒカキンは何をしているのかというと、ニコニコしたり泣き真似をしたりしながら色んなことにチャレンジする。基本フォームは下唇を歯で抑える顔だ。

だが、彼は東海オンエアやはじめしゃちょーのような過激な無茶はしない。

ヒカキンの動画は、一昔前のテレビに比べてかなり内容は薄いと思う。なにせ背景はマンションの一室だし、カメラの数は少ない。

それで、カップラーメンの紹介だけで5分近く尺を使う。

かなり乱暴な言い方をすれば、「普通にやれば面白くない」ことをしている。

ところが、ヒカキンの凄いところはそれなりに面白いのだ。「こんなの見てどうするの?」というような虚無感は覚えない。(虚無に関しては兄・セイキンがそれに近いものを創り出しているが、彼は彼ですごいのだ)

私はヒカキンを見ていると自然と元気が湧いてくる。気分が暗い時は眠る時に流すことの多い東海オンエアに変えてヒカキンを選んでいる。

ヒカキンは動画内では基本的にニコニコしていて、何事も楽しそうに行う。特別何かの才能に長けているわけでもなく、話題になるために体を張るわけではない彼の真剣に凄いと思えるところは、「押し付けにならない程度に明るい」ことだ。

昨今、暗いニュースも多く生きづらい社会に肩に重しでも背負っているような日々を皆が送っている。

そんな中で、ヒカキンは数分の動画に適度な明るさを閉じ込める能力がとにかく高いのだ。

例えば暗がり。そこに電球があるとすれば、人は有難がるだろう。それはきっと、私にとってのヒカキンだ。

ヒカキンを好んで観ている人にとって間違いないのは、彼が人の心をプラスに導いてくれることだろう。それも優しく。

ヒカキンは沢山にとっての光だ。彼は、例えYouTuberという職業がなくなったとしても、画面の向こうでいつまでも笑顔で輝いていてほしい。

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(C)HIKAKIN UUUM

 

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